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totoro_family
【前編】家族を捨てて失踪した母と再会した

521: 515 2015/04/29(水)14:21:06 ID:???
家に帰り父に今日のことを報告した。嬉しかった、楽しかった。
興奮気味に話す私たちの話を父は優しく聞いてくれた。

「もうお母さんとは暮らせないの?」

深く考えずに言ってしまい、まずい事聞いてしまったと思った。
父は少し暗い顔をした。

父「2人は母さんと暮らしたいか?」
私&弟「うん」
父「母さんが出ていった理由は聞いたか?」
私「聞けなかった。」
それでその話題は終わってしまった。

数日後「ちょっとついてこい」と私たち兄弟を連れ出した。
席が個室になっているレストランだった。母が店の前で待っていた。
何が始まるのか何となくわかった。

父「2人に今までの経緯を全て説明する。そのうえで自分たちがどうしたいか決めてほしい。」

522: 515 2015/04/29(水)14:31:17 ID:???
母は覚悟を決めたように話し始めた。

前の夫(私の血縁上の父)は結婚する前から働かずパチンコばっかりして金が無くなると金の無心ばかりしていた。
私子を妊娠したので結婚したのでこれを期に働いてくれるかと期待したがダメだった。母の貯金を食いつぶして出ていった。
私子を一人で育てる覚悟をして実家に帰った。でもまだ前の夫に未練があった。もしかしたら心を入れ替えてやり直したいって言ってくるんじゃないかって思ってた。
でも1年待っても2年待っても前の夫から連絡は無かった。

地元に帰ると地元の友達が心配して様子を見に来てくれた。その一人がお父さんだった。

お父さんはしょっちゅう遊びに来てくれて、沈んでいた母を私子と連れ出してくれたり、面倒も見てくれたりしてくれた。前の夫の事も相談していた。
私が2歳の時に父は母に「お前も、私子もまとめて幸せにしてやる」とプロポーズして二人は結婚した。
程なくして弟男を妊娠⇒誕生となる。

それから3年程経って突然、前夫が母に連絡をしてきた。
前夫は母に復縁を迫った。前夫への気持ちが蘇り、そのまま不倫関係になってしまった。不倫関係は半年近く続いた。
前夫は父とは離婚して母と再婚しよう、言って来た。子供たちは父に任せればいいと。

母は前夫に気持ちがあったが家族を捨てる決断は出来なかった。
そんな母にしびれを切らし前夫は父と子供がいないスキを見計らい半ば強引に母を連れ出した。
私子と弟男が気がかりだったが父は子煩悩で優しい人だから自分がいなくてもちゃんと育ててくれると思い、そのまま家出をした。

523: 515 2015/04/29(水)14:36:11 ID:???
前夫は「しばらくしたら、父に離婚の話をしに行こう」と言っていたが、家出して1週間位で父と母の父が興信所を使って母の居場所を突き止めて、前夫の部屋に乗り込んできた。興信所で調べたため一緒にいる男が前夫だということも知っていた。

父は怒り泣いていた。
「子供たちを捨てたのか?」
父の顔を見たら何も返事が出来なかった。
母父からは絶縁を言い渡された。
この時やっと母は自分のやったことの重大さに気付いた。しかしもう取り返しが付かなかった。

気がつくと私は母を睨みつけていた。母が気持ち悪い人間に見えた。
「キモい。っさいってい、あんたお父さんの気持ち考えたの?どんだけ苦労したかわかってんの!?」私はそう言って席を立った。
目まいがして真っすぐ歩けず駐車場で吐いてしまった。父はすぐに追いかけてきて、私の嘔吐が一段落すると「今日は帰ろう」といって、弟を連れてきて、母の所には戻らず帰った。

男を作って出ていった事は可能性として考えてはいたがよりにも寄って私を捨てた前父だったことがショックだった。父より前父を選んだ母が許せなかった。

2,3日後、私は父に「母を許すことはできない。母にそう伝えて欲しい」と言った。

父は「母の話はまだ途中だ。許す、許さないは全てを知ってから判断しなさい。母と会うのが嫌なら俺から説明する。」と言った。
私は母に会う気にはなれず、弟も呼んで父からその後の話を聞くことにした。

524: 名無しさん@おーぷん 2015/04/29(水)14:36:15 ID:???
お母さん、自分に都合よく話しているね
紫煙

525: 515 2015/04/29(水)14:43:30 ID:???
読んでくれてる人がいますね!紫煙感謝です
では続き

夫と母の部屋に乗り込んだ後日、改めて話し合いの場が設けられて父が出した条件は「慰謝料の請求はしない。その代わり親権は絶対に譲らない。面会も一切なし。実家からも絶縁。もし、親権を望む場合は(多額の)慰謝料を請求する。」というものだった。母は混乱。

そんな母をよそに前夫はその条件を飲んで示談が成立してしまった。
「せめて面会だけも」と懇願したが父は「お前はもうあの子たちの親じゃない。」といって取り合わなかった。

前夫は「一人は俺の子じゃないんだし、子供なんてまた作ればいいじゃないか」と言っていた。
父はこんな男に親権を取られなくて本当に良かったと安堵した。

母は元夫とは再婚せず、元夫のもとを去った。
1人で地元を離れて部屋を借りてアルバイトで生活をした。私たちに会いたくて、父とやり直したくて謝罪の手紙を送ったが父は封を切らない状態で送り返した。それでも何度も何度も手紙が来た。

あまりにもよく届くので、父は「子供たちが気づいてしまうので手紙を書くなら職場宛にしてほしい事、一度でも子を捨てた人間を親として家庭に戻らせることは出来ない事。子供たちの写真だけはたまに送る」という事を書いて返信した。
そして母はたまに届く私たちの写真だけを楽しみに今まで生きてきた。


話を最後まで聞いても私は許す気にはならなかった。
「自業自得だよ。」と呟いた。

すると弟がノートを手渡してきた。「姉ちゃんが吐いてるときにお母さんから預かった。」

526: 515 2015/04/29(水)15:07:03 ID:???
ノートは5冊有った。そのノートは母の日記だった。

「いつか私子と弟男がこの日記を見てくれると信じて」という文章から始まっていた。
母が前夫の元を出た日から始まっていた。約10年毎日欠かさず書いてあった。

最初の方は謝罪と後悔、ばかりだった。
「まだ悪い夢を見ているんじゃないかと思う。でも朝目が覚めると家族はない。これが現実なんだと実感する。夫と子供を裏切った自分が悪い。」
「弟男と同じぐらいの男の子を連れた家族がスーパーで楽しそうに買い物していた。私は家族がみんなで買い物に行くとかそんな日常的なことが実は最高の幸せなんだと気付かなかった。」
とか。段々と苦しいながらも現実を受け入れて生活をしている様子が見て取れた。

その後も必ず私たち姉弟の事が書いてあった。
「弟男!入学おめでとう。たくさんお友達を作って、たくさん遊んで、勉強も頑張ってね。学校に行く時は車に気をつけて。ランドセルを背負った姿が見たかった。」
「私子、弟男、あけましておめでとう、どんなお正月を過ごしていいるかな。今年が2人にとって素晴らしい1年になりますように。」
「二人の写真が届いた!弟男は少し大人っぽくなったかな。声変りもそろそろ?私子は前髪があった方がかわいい!どんな生活をしてるんだろう。知りたい。すごく会いたい」

意外な事実も書いてあった。弟のランドセルをはじめ誕生日やクリスマスには母は私たちにプレゼントを送っていた。
そのプレゼントは父方の祖父母からということで私たちに渡されていた。

ゆっくり丁寧に母の気持ちを考えながら読んだ。
母の過ごした10年間を全部受け止めたかった。全部読むのに3日かかった。

読み終わるとすごく母に会いたくなった。

527: 515 2015/04/29(水)15:18:20 ID:???
私は弟と父に「母を許してまた一緒に暮らしたい。」事を伝えた。

父は真剣な顔で「誰かを許すという事は、今後絶対にその事を持ち出して責立てたり、非難してはいけないということだ。それが出来るか?」と聞いてきた。
私と弟は「出来る」と答えた。

父はニヤッと笑い。
「じゃーいこう!」
「え?今から?」
「こういうのは早い方がいいんだ」

3人で車で母の部屋に向かった。修学旅行の前の様なウキウキした気分だった。
母の部屋はとなりの市だった。

母は突然の訪問に驚いていた。
「どうしたの?とりあえず入って」
「いや、ここでいい。確認したいことがある。」

父は私たちを見てから、母の顔をみてゆっくりと
「お前は母として自分を犠牲にしてでもこの子達を守る覚悟があるか?」

母は私たちそれぞれの顔を見つめて
「あります。自分の命に変えても守りgyふじこ!」エグエグしていて最後の方は言えてなかった。

528: 515 2015/04/29(水)15:20:23 ID:???
父は私たちを見て
「家族は1日でなれるもんじゃない。お互いを思いやって毎日少しずつ家族になっていくんだ。それが出来るか?」
私は深く頷いた。

父はもう一度母の方を向き優しく

「帰ろう」


と言った。

私は母に手を伸ばして
「家に帰ろう、お母さん」と言った。
私は弟に「あんたもやれ」と目配せして弟も母に手を伸ばした。

母は私たちと手をつないだまま号泣した。私は母を抱きしめた。
母はなんか言ってたけど、全然聞き取れなかった。それでも「うん、うん」と返事をした。

私たちは家に帰った。母は家に帰ってもずーっと泣いていた。
その夜はリビングに布団をひいてみんなで寝た。
布団に入って母といろんな話をした。

「私子も弟も本当に優しい。」母は言った。
「お父さんに似たんだよ、親子だから」私は言った。
「家族みんな一緒にいる。これって奇跡なんだね。」母は言った。
4人家族に戻り私は高校生になった。母はいつも幸せそうだった。

それから10年以上たち私はもうすぐ母になる。親になる決意を忘れないためこれをまとめました。

531: 名無しさん@おーぷん 2015/04/29(水)15:48:08 ID:???
>>528
泣いた(´;ω;`)
元気な赤ちゃんが生まれる事祈ってます